発酵トピックス
なすについてのあれこれ
雑学
なすとは
インド原産の一年草で、温・熱帯の各地で栽培されています。熱帯では多年草です。日本になすが来たのは、奈良時代で、中国から渡来しました。
夏から秋にかけて、節の間の途中から花枝を出して数花を出し、紫色の花を咲かせます。果実は数花の中、基部のものが実を結びます。長卵形の長ナス、米ナスなど色々な品種があります。変種には、日本で開発された漬物用の小さなセンナリナスがあります。
なすの成分・薬効
昔から炎症を鎮める作用が知られています。これはナスに含まれるプロテアーゼインヒビターのはたらきによるものだそうです。この物質は、粘膜にできた潰瘍を治すはたらきがあり、、口内炎などに有効だそうです。また、プロテアーゼインヒビターには発がん性物質が体内で働かないようにするはたらきがあることも証明されたそうです。
紫黒色の色素はフラボノイドの一種でアントシアニン系のナスニン(3-ラムノグルコークマリール-5-グルコシールーデルフィニジン)と赤紫蘇に多く含まれるシソニン(3-グルコクマリール-5-グルコシールシアニジン)などがあります。ナスニンはコレステロール値を下げ、動脈硬化を防ぐはたらきがあります。動物実験でも血中コレステロール値を下げ、抗酸化性のあることも確認されているそうです。
また、切り口が黒ずむのはポリフェノールを酸化重合する酸化酵素を含んでいるからだそうです。ナスニン、シソニンは活性酸素や過酸化脂質の生成を抑制し、老化や、がんの発生を防ぐはたらきに期待がもたれています。
そのほか、ステロイド系アルカロイドのソラニンが種子に微量に含まれています。
薬用では、解熱・消炎・止血作用があり、腫れをとり、皮膚の潰瘍、乳房の痛み、口の渇き、歯痛などに用いられるそうです。